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論文

Estimating the corrosion rate of stainless steel R-SUS304ULC in nitric acid media under concentrating operation

入澤 恵理子; 加藤 千明

Journal of Nuclear Materials, 591, p.154914_1 - 154914_10, 2024/04

 被引用回数:0

核燃料再処理施設における濃縮運転時の溶液組成及び沸騰の変化を考慮して、オーステナイト系ステンレス鋼R-SUS304ULCの腐食量を評価した。オーステナイト系ステンレス鋼R-SUS304ULCは、日本の使用済燃料再処理施設の高放射性廃液濃縮装置の構造材料であり、濃縮運転時に腐食性の高い硝酸溶液を処理する。本研究の結果、カソード反応活性化によるステンレス鋼の腐食速度を加速する要因として、硝酸濃度、酸化性金属イオン濃度、減圧沸騰に着目する必要があることがわかった。

論文

Criticality safety evaluation of high active liquid waste during the evaporation to dryness process at Tokai Reprocessing Plant

三浦 隆智; 工藤 淳也; 小山 大輔; 大部 智行; 佐本 寛孝

Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 10 Pages, 2023/10

東海再処理施設では、1977年から2007年までに、商業用発電炉(BWR,PWR)や新型転換炉ふげん等の使用済燃料を約1,140トン再処理した。廃止措置に移行した2018年から、リスク低減のため施設に保有する高放射性廃液(HALW)のガラス固化処理を最優先に取り組んできている。使用済燃料の再処理に伴い発生したHALWには、核分裂生成物(FP)等に加え、極微量のウランやプルトニウムを含む不溶解性残渣(スラッジ)が存在している。通常時ではHALW中のU, Puの濃度が非常に低いため、HALWが臨界に至ることは考え難い。また、事故時にHALWの冷却機能が喪失し、蒸発乾固に至る過程を考慮した場合においても、中性子吸収効果の高いFPが共存しているため、HALWが臨界に至ることは考え難い。これらを定量的に確認するために、HALWの蒸発によりU, Pu濃度が上昇し、乾固に至るまでの過程における臨界安全評価を実施した。本評価では、HALWを溶液系とスラッジ系、それぞれ無限体系モデルで、U, Pu, FPの存在比を分析データやORIGEN計算結果に基づき保守的に設定し、蒸発乾固に伴う溶液の濃縮による濃度変化に対して、無限増倍率を計算し、臨界未満の状態が維持されることを確認した。また、溶液系,スラッジ系の両系を考慮した2層の無限平板モデルでも、未臨界状態が維持されることを確認した。これにより、東海再処理施設においては、高放射性廃液の蒸発乾固の過程における臨界は想定されないことを確認した。

報告書

再処理施設の高レベル廃液蒸発乾固事故のソースターム解析手法の整備

吉田 一雄; 玉置 等史; 桧山 美奈*

JAEA-Research 2023-001, 26 Pages, 2023/05

JAEA-Research-2023-001.pdf:1.61MB

再処理施設の過酷事故の一つである高レベル放射性廃液貯槽の冷却機能喪失による蒸発乾固事故では、沸騰により廃液貯槽から発生する硝酸-水混合蒸気とともにルテニウム(Ru)の揮発性の化学種が放出される。このためリスク評価の観点からは、Ruの定量的な放出量の評価が重要な課題である。再処理施設のリスク評価の精度向上に資するため、計算プログラムを用いて当該事故時でのソースタームを解析的に評価する手法の整備を進めている。提案する解析手法では、まず廃液貯槽の沸騰をSHAWEDで模擬する。模擬結果の蒸気発生量等を境界条件としてMELCORにより施設内の蒸気等の流れに沿って各区画内の熱流動状態を模擬する。さらに各区画内の熱流動状態を境界条件としてSCHERNを用いてRuを含む硝酸、NO$$_{rm x}$$等の化学挙動を模擬し、施設外への放射性物質の移行量(ソースターム)を求める。本報では、仮想の実規模施設での当該事故を想定して、これら3つの計算プログラム間でのデータの授受を含めて解析事例を示す。

報告書

原子力施設の環境影響評価における観測・測定とモデル推定の役割及び相互の関係性に関する検討

外川 織彦; 大倉 毅史; 木村 仁宣

JAEA-Review 2022-049, 76 Pages, 2023/01

JAEA-Review-2022-049.pdf:3.74MB

原子力施設の建設前及び操業開始後には、平常運転時及び事故時に対する環境影響評価が行われる。これらは、周辺住民の安全の確認と安心の醸成を図ることを主たる目的としている。環境影響評価には、施設周辺の環境モニタリング等による観測・測定と計算モデルによるモデル推定が用いられ、状況や必要性などに応じてそれらのどちらか、あるいは両方を併用して実施される。本報告書では、原子力施設の環境影響評価において利用される観測・測定とモデル推定について、青森県六ヶ所村再処理施設を主たる例として、まず各々の方法、役割と長短、相互の関係性を調査する。次に、観測・測定データとモデル推定結果の代表的な用途例を示し、使用に際しての留意点などを検討する。最後に、観測・測定とモデル推定の高度化や両者の融合という今後の方向性を記述する。

報告書

再処理施設の高レベル廃液貯槽蒸発乾固事故解析のための廃液沸騰模擬計算プログラム; SHAWEDの整備

吉田 一雄; 玉置 等史; 桧山 美奈*

JAEA-Research 2022-011, 37 Pages, 2022/12

JAEA-Research-2022-011.pdf:2.88MB

再処理施設の過酷事故の一つとして高レベル放射性廃液貯槽の冷却機能喪失による蒸発乾固事故が想定される。再処理廃液の沸騰段階での放射性物質の気相部への移行のメカニズムは、沸騰によって生成される飛沫のうち比較的小さい粒径の液滴のエアロゾル化と、揮発性化学種の温度上昇に伴う気化である。気相に移行した放射性物質は、沸騰により発生する硝酸-水混合蒸気や硝酸塩の熱分解による脱硝反応で生じるNO$$_{2}$$などとともに貯槽から流出し、施設内を移行し一部は施設外に放出されると想定される。当該事故で生じるこれらの諸事象は、すべて貯槽内の廃液の沸騰を起源とするため、それによって生じるリスクを精度良く評価するには、汎用性のある計算プログラムを用いた貯槽内の熱水力的及び化学的挙動の定量的な模擬が不可欠である。これを目的として再処理廃液の沸騰を模擬する計算プログラム: SHAWED ($$underline{rm S}$$imulation of $$underline{rm H}$$igh-level radio$$underline{rm A}$$ctive $$underline{rm W}$$aste $$underline{rm E}$$vaporation and $$underline{rm D}$$ryness)を開発した。本報では、当該事故のリスク評価に資するために、模擬対象とする事象の特徴をもとに沸騰及びそれに伴う諸事象の模擬に必要な主要な解析モデルを説明するとともに、具体的な模擬事例を示す。

論文

再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固時の事象進展の整理

山口 晃範*; 横塚 宗之*; 古田 昌代*; 久保田 和雄*; 藤根 幸雄*; 森 憲治*; 吉田 尚生; 天野 祐希; 阿部 仁

日本原子力学会和文論文誌(インターネット), 21(4), p.173 - 182, 2022/09

確率論的リスク評価(PRA)から得られるリスク情報は、原子力施設におけるシビアアクシデント対策の有効性を評価するために有用である。再処理施設に対するPRA手法は原子力発電所のそれと比べて未成熟と考えられ、本手法を成熟させるためには事故シナリオの不確実性を低減することが重要となる。本論文では、再処理施設におけるシビアアクシデントである高レベル廃液の沸騰による蒸発乾固への事象進展と、それに伴う放射性物質の移動挙動に関する文献調査の結果をまとめた。Ruの重要な特徴の一つは、事象進展の過程で揮発性化合物を形成することであり、本稿ではその移動挙動を温度に基づいて4段階に分類した。高温まで至った乾固物からはRuは放出されない一方、Csのような他の揮発性元素が放出される可能性がある。実験データは未だに不十分な状態であり、放射性物質の移行挙動の温度依存性を明らかにすることが求められる。

報告書

再処理施設の高レベル廃液蒸発乾固事故での凝縮器を想定した事故対処策のリスク低減効果に係る実機解析

吉田 一雄; 玉置 等史; 桧山 美奈*

JAEA-Research 2021-013, 20 Pages, 2022/01

JAEA-Research-2021-013.pdf:2.35MB

再処理施設の過酷事故の一つである高レベル放射性廃液貯槽の冷却機能喪失による蒸発乾固事故では、沸騰により廃液貯槽から発生する硝酸-水混合蒸気とともにルテニウム(Ru)の揮発性の化学種が放出される。そのための事故対処策の一つとして貯槽から発生する混合蒸気を積極的に凝縮する凝縮器の設置案が示されている。この事故対策では、硝酸蒸気の拡散防止、Ruの除去率の向上などが期待できる。本報では、実規模の仮想的な再処理施設を対象に凝縮器を設けて施設内での蒸気及びRuの移行挙動の模擬を試行した。模擬解析では、MELCORを用いて施設内の熱流動解析を行い、得られた熱流動状態を境界条件として硝酸、窒素酸化物等の化学挙動を解析するSCHERNコードを用いてRuの定量的な移行挙動を模擬した。解析から、凝縮器による蒸気拡散防止及びRuの除去効率の向上効果を定量的に分析するとともに、凝縮器の解析モデル上の課題を明らかにすることができた。

報告書

再処理施設の高レベル廃液蒸発乾固事故でのNO$$_{rm x}$$の化学挙動を考慮したRuの移行挙動解析

吉田 一雄; 玉置 等史; 桧山 美奈*

JAEA-Research 2021-005, 25 Pages, 2021/08

JAEA-Research-2021-005.pdf:2.91MB

再処理施設の過酷事故の一つである高レベル放射性廃液貯槽の冷却機能喪失による蒸発乾固事故では、沸騰により廃液貯槽から発生する硝酸-水混合蒸気とともにルテニウム(Ru)の揮発性の化学種が放出される。このためリスク評価の観点からは、Ruの定量的な放出量の評価が重要な課題である。課題解決に向け当該施設での蒸気凝縮を伴う環境でのRuの移行挙動に係る小規模実験のデータ分析の結果から気液界面でのRuの物質移行係数の相関式を導出した。この相関式を用いて実規模の仮想的な再処理施設を対象に施設内でのRuの移行挙動の模擬を試行した。解析では、窒素酸化物の化学挙動を解析するSCHERNコードにこの相関式を組み込み、施設内の熱流動解析で得られた条件を境界条件としてRuの定量的な移行挙動を模擬し、その有効性を確認した。

報告書

SCHERN-V2: 再処理施設の高レベル廃液蒸発乾固事故での化学的挙動解析プログラム解説書

吉田 一雄; 玉置 等史; 桧山 美奈*

JAEA-Data/Code 2021-008, 35 Pages, 2021/08

JAEA-Data-Code-2021-008.pdf:3.68MB

再処理施設で想定される重大事故の一つに高レベル廃液貯槽の蒸発乾固事故がある。高レベル廃液には、再処理の過程で取り除かれた核分裂生成物の硝酸塩が含まれ、それらの崩壊熱で発熱するため常時冷却する必要がある。このため全電源の喪失などにより冷却機能が全喪失した状態が継続した場合、廃液が沸騰しいずれ乾固する。この間、ルテニウムの揮発性化学種が硝酸-水混合蒸気とともに気相へ移行し、施設外へ放出される可能性がある。乾固時には、廃液に含まれる硝酸塩の熱分解による脱硝反応が進行しNO$$_{rm x}$$ガスが発生する。NO$$_{rm x}$$はルテニウムの施設内での移行挙動に影響することが実験的に確認されており、硝酸及び水が共存する環境では気液各相で複雑に化学変化することが知られている。そこで建屋区画内での熱流動条件を境界条件としてRuを含む各化学種の濃度変化を解析する計算プログラム: SCHERNの開発を進めている。本報は、SCHERN-V2として新たに整備した解析モデルを含め、当該プログラムが解析対象とする事故の概要、解析モデル、連立微分方程式、使い方等を説明する解説書である。

論文

熱流動とリスク評価,1; リスク評価における熱流動解析の役割

丸山 結; 吉田 一雄

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 63(7), p.517 - 522, 2021/07

確率論的リスク評価(PRA)は合理的かつ定量的にリスクを評価する強力な手法である。しかしながら、PRAを実践しつつ、得られた結果を分析し、様々な意思決定に活用する上では、多様な分野の専門的な知識や技術,経験を必要とする。原子力施設のリスク評価においては、シビアアクシデントに至る過程やその進展を評価することが不可欠であり、それらに強く関連する熱流動は、PRAにおける重要な専門分野の一つである。本稿では、軽水炉のレベル2PRAにおけるソースターム評価及び再処理施設のシビアアクシデント時ソースターム評価を中心に、リスク評価における熱流動解析の役割について概説する。

論文

東海再処理施設と環境中のヨウ素-129

中野 政尚

保健物理(インターネット), 56(1), p.17 - 25, 2021/03

東海再処理施設は1977年にホット試験を開始した日本で初めての再処理施設であり、2007年5月までに1140トンの使用済核燃料を再処理してきた。その際には気体及び液体放射性廃棄物を環境へ放出している。その中でもヨウ素-129($$^{129}$$I)は環境影響評価上重要な核種の一つと位置づけられるため、排気及び排水中$$^{129}$$Iを管理するとともに、環境試料中$$^{129}$$Iの精密分析法の開発や環境中の$$^{129}$$I濃度調査等を行ってきた。本報告では、それらの概要について紹介する。再処理施設における$$^{129}$$Iに限らず、原子力事業者はALARAの精神で環境への放出量を低減するとともに、環境モニタリング手法や評価法等の更なる高度化に絶えず取り組んでいくことが、施設周辺住民の安全安心感を醸成するために不可欠である。

論文

Restraint effect of coexisting nitrite ion in simulated high level liquid waste on releasing volatile ruthenium under boiling condition

吉田 涼一朗; 天野 祐希; 吉田 尚生; 阿部 仁

Journal of Nuclear Science and Technology, 58(2), p.145 - 150, 2021/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.16(Nuclear Science & Technology)

日本の再処理施設における重大事故の一つである「冷却機能喪失による蒸発乾固」においては、他の元素に比べて多量の揮発性ルテニウムが環境中に放出されうる。これは飛沫同伴での放出に加え、ガス状の物質として揮発性ルテニウム化合物が高レベル濃縮廃液から放出されるためと考えられる。この揮発性ルテニウム化合物の放出は共存する亜硝酸イオンの還元力により抑制される可能性が予想される。揮発性ルテニウム化合物の放出挙動に対する亜硝酸イオンの効果を確認するため、亜硝酸イオン濃度をパラメータとした模擬廃液を加熱する4試験を実施した。亜硝酸イオン源として亜硝酸ナトリウムを添加することにより、揮発性ルテニウム化合物の放出が抑制される結果がみられた。本成果は冷却機能喪失による蒸発乾固におけるソースターム解析の進展に貢献することが期待される。

論文

Vertical distributions of Iodine-129 and iodide in the Chukchi Sea and Bering Sea

三輪 一爾; 小畑 元*; 鈴木 崇史

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(5), p.537 - 545, 2020/05

 被引用回数:2 パーセンタイル:21.58(Nuclear Science & Technology)

本研究では、チャクチ海, ベーリング海において人為起源の放射性核種であるIodine-129($$^{129}$$I)の鉛直分布の観測を実施した。現在、$$^{129}$$Iの主なソースはヨーロッパの核燃料再処理施設である。2013年6月から8月の観測結果よりチャクチ海, ベーリング海における$$^{129}$$I濃度はフォールアウトレベルであった。ヨーロッパの核燃料再処理施設から海洋に放出された$$^{129}$$Iを高濃度に含んだ海水の流入は確認できなかった。また、海洋の生物生産に重要な役割を果たしているヨウ化物イオンの鉛直分布をチャクチ海, ベーリング海にて初めて観測した。観測の結果、当海域においては海底付近でヨウ化物イオンの濃度が高くなる傾向が見られた。

論文

Improvement in flow-sheet of extraction chromatography for trivalent minor actinides recovery

渡部 創; 先崎 達也; 柴田 淳広; 野村 和則; 竹内 正行; 中谷 清治*; 松浦 治明*; 堀内 勇輔*; 新井 剛*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 322(3), p.1273 - 1277, 2019/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:31.89(Chemistry, Analytical)

Extraction chromatography flow-sheet employing octyl(phenyl)-$$N,N$$-diisobutylcarbonoylmethylphosphine oxide (CMPO) and $$bis$$(2-ethylhexyl) hydrogen phosphate (HDEHP) extractants for trivalent minor actinide recovery was modified to improve column separation performance. Excellent trivalent minor actinides recovery performance was obtained by column separation experiments on nitric acid solution containing the trivalent minor actinides and representative fission product elements, i.e. recovery yields $$>$$ 93% with sufficient decontamination factors against the fission products. Those are the best performance which we have ever obtained by experiments inside hot cell.

論文

Modelling of intergranular corrosion using cellular automata, 1; Characteristics and corrosion rates of stainless steels in modified nuclear reprocessing solution

山本 正弘; 入澤 恵理子; 五十嵐 誉廣; 小松 篤史; 加藤 千明; 上野 文義

Proceedings of Annual Congress of the European Federation of Corrosion (EUROCORR 2019) (Internet), 5 Pages, 2019/09

核燃料再処理溶液中で粒界腐食現象を評価した。腐食速度は初期に徐々に増加し、その後定常値に達する。これは初期には粒界部の腐食が進み、その後粒界全体が腐食して粒の脱離が発生するためである。定常的な腐食速度は粒界部の腐食と粒子の脱離を足し合わせた値になる。腐食した試料の表面や断面の観察より、粒界腐食速度は、粒界と粒内の腐食速度の比が重要なパラメータとなり、この比率は個々の粒界ごとに分布が存在していることを明らかにした。以上の結果はセルオートマトン法を用いた粒界シミュレーションモデルに反映された。今回はこれらの結果を報告する。

報告書

SCHERN: 再処理施設の高レベル廃液蒸発乾固事故でのNOxの化学的挙動解析プログラム

桧山 美奈*; 玉置 等史; 吉田 一雄

JAEA-Data/Code 2019-006, 17 Pages, 2019/07

JAEA-Data-Code-2019-006.pdf:1.84MB

再処理施設で想定される重大事故の一つに高レベル廃液貯槽の蒸発乾固事故がある。高レベル廃液には、再処理の過程で取り除かれた核分裂生成物の硝酸塩が含まれ、それらの崩壊熱で発熱するため常時冷却する必要がある。このため全電源の喪失などにより冷却機能が全喪失した状態が継続した場合、廃液が沸騰しいずれ乾固する。この間、ルテニウムの揮発性化学種が硝酸-水混合蒸気とともに気相へ移行し、施設外へ放出される可能性がある。乾固時には、廃液に含まれる硝酸塩の熱分解による脱硝反応が進行しNOxガスが発生する。NOxはルテニウムの施設内での移行挙動に大きく影響することが実験的に確認されており、硝酸及び水が共存する環境では気液各相で複雑に化学変化することが知られている。そこで建屋区画内での熱流動条件を境界条件として各化学種の濃度変化を解析する計算プログラムを開発した。

論文

再処理施設における分析/試験由来の高放射性固体廃棄物の処理技術

後藤 雄一; 稲田 聡; 久野 剛彦; 森 英人*

日本保全学会第16回学術講演会要旨集, p.221 - 224, 2019/07

東海再処理施設の小型試験設備試験セルにおける使用済燃料片等を用いた試験及び分析セルラインにおける高放射性試料の分析で発生した器具・容器類は、高放射性固体廃棄物として処理される。これらは、輸送容器と呼ばれる遮蔽付きの専用容器に収納されたのち、保管施設へと運搬される。高放射性固体廃棄物の処理については、これまで約40年間実施しており、その間、廃棄物取出し機構と運搬機器等の改良を加えてきた。その結果、従来設備を活かしながら自動化が図れ、作業効率,安全性の向上を達成することができた。

論文

再処理施設の高レベル廃液蒸発乾固事故でのFP硝酸塩の脱硝に伴い発生するNOxの化学的挙動解析

吉田 一雄; 玉置 等史; 吉田 尚生; 吉田 涼一朗; 天野 祐希; 阿部 仁

日本原子力学会和文論文誌, 18(2), p.69 - 80, 2019/06

再処理施設で想定される重大事故の一つに高レベル廃液貯槽の蒸発乾固事故がある。高レベル廃液には、再処理で取り除かれた核分裂生成物の硝酸塩が含まれ、それらの崩壊熱で発熱するため常時冷却する必要がある。このため全電源の喪失により冷却機能が全喪失した状態が継続した場合、廃液が沸騰しいずれ乾固する。乾固時には、廃液に含まれる硝酸塩の熱分解による脱硝反応が進行しNOxガスが発生する。本報では、硝酸-水混合蒸気系の雰囲気でのNOx系の化学種の化学変化をレビューし、それに基づき再処理施設の高レベル廃液の蒸発乾固事故での建屋区画内での熱流動及び各化学種の濃度変化の解析モデルを提案し、実規模体系での解析を試行した結果を示す。その結果を基にRuの施設外への移行量評価の高度化に向けた課題を提言する。

論文

Introduction and implementation of physical protection measures including trustworthiness program at Tokai Reprocessing Facilities

中村 仁宣; 木村 隆志; 山崎 勝幸; 北尾 貴彦; 田崎 隆; 飯田 透

Proceedings of International Conference on Physical Protection of Nuclear Material and Nuclear Facilities (Internet), 9 Pages, 2018/09

東電福島第一発電所の事故の教訓及びIAEAの核セキュリティ関連指針(INFCIRC/225/Rev.5)を踏まえ、2012年3月に原子力規制関連法令が改正され、原子力施設事業者に新たな規制要件が提示された。東海再処理施設においては、2014年3月までに全ての要件を満足するよう防護措置の改善を完了した。これらの措置は、当施設のセキュリティレベルの向上及び施設の潜在的な安全上のリスクの削減に貢献するものである。一方、2016年に個人の信頼性確認制度に係る新たな規制が導入され、東海再処理施設においては、防護区域(区分I及びII)、PP管理室、第2PP管理室への入域者及び核物質防護情報(秘密情報)を取り扱う従業員に対して当該制度を適用する。この制度は、妨害破壊行為や特定核燃料物質の不法移転及び核物質防護情報の漏えいに対する内部脅威者となりうる可能性がある者が対象であり、2017年秋の施行を予定している。さらに、核セキュリティに係る措置の確立と同様に、全従業員を対象とする核セキュリティ文化醸成も課題であった。東海再処理施設では、実際のセキュリティ事案をもとにした小グループ単位による事例研究や核セキュリティ啓蒙ポスターの作成・掲示等の核セキュリティ文化醸成活動を継続している。本報告では、東海再処理施設における核物質防護措置の概要と今後の効果的な防護措置に係る取組みについて議論する。

論文

Demonstration of $$gamma$$-ray pipe-monitoring capabilities for real-time process monitoring safeguards applications in reprocessing facilities

Rodriguez, D.; 谷川 聖史; 西村 和明; 向 泰宣; 中村 仁宣; 栗田 勉; 高峰 潤; 鈴木 敏*; 関根 恵; Rossi, F.; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(7), p.792 - 804, 2018/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

再処理施設の核物質に対しては、ランダムサンプル検認と、追加的な重要タンク内溶液の体積、質量のみの連続監視システムによる"知識の連続性"保持により、保障措置が掛けられている。核物質溶液がタンク及び工程装置を結ぶ配管を流れる際に、特徴的な$$gamma$$を測定し、核物質を実時間で検認することで、工程監視を改善できる可能性がある。われわれは、東海再処理工場の転換技術開発施設で、この$$gamma$$パイプモニタリングを、硝酸Pu移送の際に試した。この際$$gamma$$測定は、ランタン・ブロマイド検出器、及び$$gamma$$の計数時刻とエネルギーを記録するリストモード・データ取得システムを用いて実施した。この測定結果とその分析は、配管内溶液の同位体組成、工程移動時刻、(単位時間当たりの)溶液流量及び移動溶液量を求められる能力を実証するものであり、実際に適用可能な保障措置検認工程監視の導入に繋がる。

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